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プロジェクト > プロジェクト 03
すいまち研とのミーティングの様子
「金細工またよし」の又𠮷健次郎さんとの1枚
プロジェクト03と04は、「複層的な首里歴史まちづくり」という共通テーマのもと、工学(都市計画)が専門の小野尋子准教授と、社会学(観光地域デザイン)が専門の越智正樹教授が特定非営利活動法人首里まちづくり研究会(すいまち研)の協力を得ながら研究を行います。
首里城火災とそれに続く新型コロナウィルス感染症による観光停滞により、首里城と共に歩んできた首里は大きな影響を受けています。首里城の復興には「首里城」だけではなく、城下町となる地区を一体的に捉え、古くから残されているまちなみや遺構などの歴史的資源の活用を考えていく必要があります。
そこで、小野准教授の研究では、まちづくり支援の観点から、本土とは異なる城下町の仕組みや成り立ちなどについて、古地図など歴史的な資料をベースに、そこに住む人々の協力を得ながら首里の歴史を辿ることができる地域資源を発掘します。
歴史的調査は王朝時代の資料にとどまらず、沖縄戦による破壊からの復興、そして現在に至る市街地形成の過程を含め、首里の歴史的市街地がどのように変遷し現在のまちへと至ったのかを描きます。
この研究により本土の城下町とは異なる首里城下町のユニークさが明らかになるとともに、歴史を伝える街並みや遺構の再発見により、首里の魅力向上につながることが期待されます。
調査は学生も参加して行う予定です。小野准教授は「学生は首里城再興の力になりたいという想いが強いので、首里まちづくりに直接関係している人たちの前で発表する機会をいただきながら研究を進めていきたい」とすいまち研との連携に期待を寄せています。
(令和2年10月1日)
小野 尋子(おの ひろこ)
琉球大学工学部工学科建築学コース 准教授
筑波大学社会工学研究科で博士号(社会工学)を取得。技術士(建設部門 都市及び地方計画)。都市計画、ランドスケープ、土地利用計画などを専門とする。