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━━━━━━━━━━━━━━━ vol.038 ━ 2021.12.10 ━━━
首里城学術ネットワーク メールマガジン
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*このメールは、首里城再興学術ネットワークのイベントに参加された方、
沖縄県振興審議会委員等情報交換会ご案内メンバー、
およびメール配信を希望された方などにお届けしております。
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こんにちは! 首里城再興学術ネットワークのメルマガ担当です。
10月初旬にミーニシ(新北風)が吹いて以降、
日差しは和らいだものの、なかなか下がらない気温に、
今シーズンの冬服への衣替えは、
新年を迎えてからになるかもしれないなと思っていたのですが、
12月に入って学内の法面で柔らかに揺れていたニンニクカズラの花の数も疎らになり、
どうにか冬の衣服を身に着けられるようになりました。
今号は、10月3日に開催した、
第8回琉大未来共創フォーラム
「首里城再興学術シンポジウム2021」参加者アンケートの集計結果のご紹介と、
それに関連した話題をお届けしてまいります。
【1 首里城再興学術シンポ2021アンケ結果を公開しました!】———————————
■首里城再興学術ネットワークシンポジウム 2021 参加者アンケート
(ネットワークWEBサイト)
https://res.skr.u-ryukyu.ac.jp/shurijo_symposium2021_report.html
※リンク先のポスターの上部[●アンケート結果はこちら]をクリックしてください。
シンポジウム2021では、
149名のオンライン参加者に対してアンケートへの回答をお願いし、
10月21日までに57件の回答をいただきました。
参加した皆さまにアンケートで問いかけたのは、
① 県内在住か否か
②-1 県内在住の方について、居住する市町村
②-2 県外在住の方について、居住する都道府県
③ 年代
④ 職業
⑤ 満足度
⑥ 情報入手元
⑦ メルマガ配信希望
⑧ 今後の取組に対する要望(自由記述)
の8項目になります。
リンク先のアンケート概要でも触れておりますが、
皆さまからのご意見の多くは、
住民、行政、学術という立場から認識する課題や、
それぞれが取り組むプロジェクトの現状などを紹介した内容を評価していただいたもので、
今後も同様の取組の継続を希望するものでした。
大変ありがたくも面映ゆかったのは、
⑤の満足度を問うた設問において、
全ての回答者が「非常に満足」「やや満足」としてくださったことです。
素直にありがたいお褒めの言葉として、
ご講演いただきました皆さま、
企画運営を担った沖縄県特命推進課の皆さま、
沖縄県立芸術大学の久万田 晋 先生と共に頂戴したいと思います。
また一方で、県内の参加者の居住する市町村がうるま市より南に偏っており、
沖縄本島外からの参加者も呼び込めておらず、
自由記述でいただいた感想にも、
王府という権力の象徴に対する葛藤や、
首里だけに注目が集まることへの違和感に言及するものがあり、
ネットワークの活動を拡充するに当たり、
私たちが見過ごすことなく、
これまで以上に心にとめるべき課題を明確に提示いただいたように思いました。
このアンケートの結果は、
今後のネットワークのあり方の検討や
活動を企画する際の参考資料として活用させていただきたいと思います。
ご回答いただきました皆さま、本当にありがとうございました。
【2 首里城復興に対する想いの濃淡を知るために】———————————
先のトピックで紹介しましたアンケートに寄せられたご意見を何度も読み返し、
これまで収集してきた手持ちのデータから
何かお応えできることはないかと考えていたところ、
「地域の意見」として分類したデータに、
首里から距離のある地域の皆さまの声が含まれる新聞記事などを収めてきたものの、
島々から見た首里城復興への意見や想いについて、
直接のテーマとしてご紹介したことがないと気づきましたのでご紹介させていただきます。
ただ何分にも、専門的に琉球や沖縄の文化を学んだこともない、
沖縄本島で生まれ育った一般的な社会人が、
自分に理解可能な範囲で、オンラインにより収集した情報ですので、
色々と行き届かないところがあると思いますが、何卒ご容赦ください。
■令和の首里城復興 Zoom 座談会
第2回「首里城を中心とする歴史文化の再認識と復興とは?」
(沖縄県特命推進課YouTubeチャンネル)
https://www.youtube.com/watch?v=9-wkxSUwN6o&t=7s
令和2年度に3回シリーズで開催された座談会のアーカイブ動画です。
この回は、久米島博物館の方と多良間村教育委員会の方が参加し、
身近な方が首里城焼失をどう受け止めているのか、
久米島紬や「八月踊り」から感じる首里とのつながりについてお話されていました。
この回を拝見して、改めて様々な地域からの視点を意識し、
首里城焼失以降の新聞記事などについてデータ収集をしなおした記憶があります。
この回は、琉球大学と県立芸術大学の学生やハワイ沖縄連合会会長も参加するなど、
様々な想いが率直に語られた約2時間の座談会でした。
□参考:令和の首里城復興 Zoom 座談会
第2回「首里城を中心とする歴史文化の再認識と復興とは?」 実施概要
https://www.pref.okinawa.jp/site/chijiko/tokumei/documents/zoomgaiyou2.pdf
座談会の発言内容のまとめです。
座談会を視聴する際のお供として手元に携えるも良し、
2時間の視聴が難しい場合はこちらだけ読むも良し、のコンパクトさです。
■【視点】「沖縄のシンボル」焼失の衝撃(八重山日報 2019年11月1日)
https://yaeyama-nippo.co.jp/archives/9527/2
首里城焼失翌日のコラム記事です。
「(略)本島住民の喪失感は共有できる。」という一文が、
冷静に現代の首里城が担ってきた役割を受け止めながらも、
独特の距離感を表しているようで考えさせられました。
■【視点】首里城、単純な復元に終わらせるな(八重山日報 2019年11月8日)
https://yaeyama-nippo.co.jp/archives/9614
こちらは、焼失1週間後のコラム記事となります。
首里城再建の必要性に理解を示しつつ、
再建は他の社会的な課題に優先する事業かという指摘や、
再建を急ぎ過ぎることなく、
琉球王国の歴史を多面的に捉え直すことも必要という指摘に、
単純ではない想いを読み取り、
記された伝承や銅像について改めて調べ直す機会をいただきました。
■「首里城には怨念を感じる」離島から見た首里の姿に記者苦悩 那覇中心の視点問い直す
(沖縄タイムス 2020年10月18日)
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/649704
こちらは「迷った考えた現場からの報告」という、
記者が現場で取材を進めるうちに抱えた葛藤などにどう向き合って
記事をまとめ上げているのかを記したシリーズの一つです。
ぶつけられた言葉から価値観の押し付けを自問するくだりは、
誰しもが他者との関わりのなかで立ち止まって考えるテーマで、
皆さまにも共感いただける部分があるのではないかと思います。
■30代、首里城に甘えていたかも…「再建ゆっくりでいい」【WEB限定】
(琉球新報 Web News 2020年10月29日)
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1215455.html
こちらは「首里城 私たちのリアル」というシリーズで、
世代や生まれ育った地域によって異なる
首里城への想いを語り合う内容となっています。
デジタルネイティブならぬ「首里城ネイティブ」として、
物心がついた時には、すでに平成の復元による首里城が存在していた
30代のゆんたく(=おしゃべり)には、与那国島出身の方が参加しています。
その方の首里城に対する「複雑な心境」という一言に、
言い表しがたい感情や語られない想いを推し量るためにも、
知る努力を怠ってはいけないと思いました。
ちなみにこのシリーズは、20代、40代の回もあるので、
読み比べてみると興味深いです。
□参考:首里城 私たちのリアル(琉球新報WEBサイト)
https://ryukyushimpo.jp/pages/entry-1216140.html
■令和3年度八重山博物館文化講座「首里城の復元」アンケートの回答(石垣市HP)
https://www.city.ishigaki.okinawa.jp/soshiki/hakubutsukan/1_1/6638.html
本学名誉教授で、
国の技術検討委員会高良倉吉委員長である高良 倉吉 先生が、
今年の7月に石垣市民会館で開催された
令和3年度石垣市立八重山博物館文化講座において、
「首里城の復元」をテーマにご講演された際の参加者アンケートが公開されていました。
講演では、首里城の歴史的な背景や八重山諸島との関係に触れつつ、
これからの首里城の復元についてお話されたとのことで、
講座・講師への感想には、
高良先生が会場で直接参加者に語りかけたからこそ伝わったのではないかという内容が多くあるように思いました。
□参考:文化講座のポスター(石垣市HP)
https://www.city.ishigaki.okinawa.jp/soshiki/hakubutsukan/1_1/6476.html
■令和3年度 第1回琉球文化ルネサンスに関する万国津梁会議(沖縄県公式HP)
https://www.pref.okinawa.jp/site/chijiko/tokumei/bunka/ryukyubunka.html
こちらは首里城そのものに対する想いではないのですが、
その基層となる文化のお話としてのご紹介です。
第1回会議の議事録を拝見すると、
琉球文化が意味するものが首里の王朝文化だけであると誤認されないよう、
島々の文化との関係を認識させることの重要性について、
委員の皆さまが活発に意見を交わされているのが読み取れます。
第1回の資料全体を読み通すお時間のない方は、
第2回会議の際の配布資料「第1回会議 委員意見の整理」を読むだけでも、
定義の難しい「ルネサンス」で
何を目標に据えるべく議論が進んでいるのかが掴めるように思いました。
□参考:令和3年度 第2回琉球文化ルネサンスに関する万国津梁会議(沖縄県公式HP)
https://www.pref.okinawa.jp/site/chijiko/tokumei/bunka/ryukyubunka-2.html
※リンク先の資料1が「第1回会議 委員意見の整理」になります。
琉球文化ルネサンスに関する万国津梁会議は、
来年2月までに第3回会議を開催し、
同3月に論点を整理した中間報告書をまとめる予定とのことです。
なお、令和4年度は、令和3年度の議論を踏まえ、
論点ごとの課題解決に向けた取組などを議論し、
提言書をまとめるスケジュールのようです。
今号でお伝えしたかったことは以上となりますが、
目新しい出会いはございましたでしょうか。
今週は新型コロナウイルス変異株関連の話題が
ニュースの冒頭で伝えられることも多く、
外国人留学生などの新規入国も停止されている状況も相まって、
コロナ以前の多様な交流が特別なことではなかった日々のありがたみを再認識する毎日でした。
また、この夏の第5波の医療現場の深刻な状況を思い起こし、
専門家の皆さまが繰り返し述べられている
基本的な感染対策の徹底に努めていきたいとも思いました。
蛇足となりますが、
事務方の定めである人事異動に伴い、
今号が私の担当する最後のメルマガとなります。
2020年4月から約1年半の間、
拙い「箸休め」なお話にお付き合いいただき、ありがとうございました。
当面、若手が唯一のメルマガ担当となり、
私にはない切り口でトピックを編み上げ、
皆さまにネットワークの活動をお伝えしていくこととなりますので、
どうぞよろしくお願いします。
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