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━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.025 ━2021.3.12━━
首里城学術ネットワーク メールマガジン
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*このメールは、首里城再興学術ネットワークのイベントに参加された方、
沖縄県振興審議会委員等情報交換会ご案内メンバー、
およびメール配信を希望された方などにお届けしております。
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こんにちは! 首里城再興学術ネットワークのメルマガ担当です。
本当に驚くほどのスピードで2月が過ぎ去ってしまい、
気が付けば3月、[弥生(いやおい)]の字のとおり、
いよいよ草木が生い茂る季節になりました。
皆さま、お変わりなく過ごされていますでしょうか。
前号から1か月が経過してしまった首里城メルマガ第25号ですが、
お忙しい年度末の気分転換としてご利用いただけるような、
首里城関連トピックをお届けしたいと思います。
【1 第3回 沖縄県の令和の首里城復興「Zoom座談会」が開催されました】———————————
去る2月22日に、
沖縄県が3回シリーズで企画した座談会のラストとなる第3回が開催されました。
内容としては、今年2月公表された「首里城復興基本計画(素案)」の紹介と、
首里城の復興にとどまらない、
一人ひとりが自らのもとのして琉球・沖縄文化を理解することの重要性などについて、
素案の取りまとめに携わってこられたゲストの皆さまからお話をうかがうものでした。
今回のメルマガは、この座談会の内容を細かくお伝えする予定でしたが、
幾度となく記事を推敲しても、
冒頭の座談会のネーミングに関する問いかけや、
引き出されるゲストの皆さまのご発言の深さ、
耳にしたお言葉が身のうちにスッと落ちた感じを伝えるには、
私の理解と拙い表現力では、あまりに力不足であると感じたため、
メルマガとしての役目を放棄しているようで心苦しいのですが、
ぜひ次の動画をご視聴いただき、
建物の復元だけでなない、
「復興」に込められた思いを感じていただきたいと思います。
■令和の首里城復興Zoom座談会 (第3回)2021.2.22開催
(沖縄県特命推進課YouTubeチャンネル)
https://www.youtube.com/watch?v=pOguuze64Og
【座談会参加者】
・下地 芳郎 (OCVB会長、首里城復興基本計画に関する有識者懇談会 座長)
・池田 孝之 (琉球大学名誉教授、新・首里杜構想検討部会部会長)
・波照間 永吉 (名桜大学教授、琉球文化継承・振興検討部会部会長)
・島袋 芳敬 (沖縄県政策調整監)
進行:屋比久 義 (沖縄県知事公室 特命推進課 課長)
視聴中、ノートからはみ出すくらいに書き取った発言メモのなかから、
一つだけだけですが、波照間先生のお言葉をご紹介します。
「文化の問題は茫漠としている。
常に空気のようなものとして、文化というものは存在している。
意識して、いつもいつもこれがなくては生きていけないというふうに考えないでも生きていける。
しかし、(略)仮にそれが喪失した時に、
そのものの価値が痛く感じられる。
それが文化だというふうに思う。」
(24分50秒頃からの波照間先生のご発言の文字起こし)
このご発言に、
世代やバックグラウンドを超えて共有される文化の奥深さや力への畏怖だけでなく、
首里城焼失に涙した多くの方々が共有したのは、
この「痛み」だったかもしれないと、
痞えていた何かがストンと下りたように感じました。
最後に、とても感想めいたコメントで、
私が事務職員だから感じたことかもしれないのですが、
動画開始47分頃に、
進行の屋比久課長が、
上司である島袋調整監にアドリブと思われるコメント振りをする場面があり、
そのやり取りの際の表情や雰囲気が柔らかで、
失敗の許されない大事業に当たるチームの風通しの良さが仄見えたのが、
とても印象的で、そしてなぜか安心感を覚えました。
□令和の首里城復興「Zoom座談会」(沖縄県公式HP)
https://www.pref.okinawa.lg.jp/site/chijiko/tokumei/zoomzadannkai.html
第1回から第3回までの、それぞれの座談会の概要などが掲載されています。
それを片手に、再度アーカイブ動画を視聴すると、
聞き逃していた点が拾えるので、私はすごく重宝しています。
□有識者懇談会の議論結果報告について(沖縄県公式首里城復興サイト)
https://www.shurijo-fukkou.jp/topics/1615258343/
3月9日に、第3回座談会のゲストである
下地先生、池田先生、波照間先生が玉城知事に結果を報告したそうです。
リンク先で入手できる報告書の凡その内容は、
今回の座談会で触れられているように思います。
なので、座談会の視聴後に報告書を読んでいただくと、
抽象的な言葉や、幾度となく目にしてきた言葉の色合いや
受け止めが変わるかもしれないと感じました。
□復興に向けた沖縄県や国の動向や取組などの把握に最適!
首里城復興レポート(現在Vol.3まで公開中/沖縄県公式首里城復興サイト)
https://www.shurijo-fukkou.jp/activity/report/
図表や写真が多用されていて、
コンパクトでありながら、情報が盛りだくさんなレポートです。
私は、打合せの前など「時間はないけど、少し復習しておきたい!」という時に活用しています。
【2 今月の31日まで期間限定公開! 組踊2演目が視聴できます】———————————
朝の慌ただしい時間帯に流し聞いていたテレビから、
組踊「執心鐘入」YouTubeにて配信中!
組踊「二童敵討」YouTubeにて配信中!
という内容が聞こえた気がして、思わず2度見して確かめたところ、
私の聴覚の衰えではなかったようですので、
自信を持ってご紹介させていただきます!
これほど贅沢なコンテンツ、無料で視聴できる機会は多くないと思います。
組踊の普及につながるだろう、
国立劇場おきなわ様の太っ腹な取組、本当にありがたいです!
■組踊「執心鐘入」と「二童敵討」の映像配信がスタート(国立劇場おきなわ公式YouTubeチャンネル)
2演目とも、
方言が理解できなくてもOKな日本語字幕版、
海外の方に組踊を紹介する際に利用できそうな英語字幕版が公開されています!
どのコンテンツも45分程度の長さです。
◆【3/31までの期間限定公開】組踊「執心鐘入」(日本語字幕)
https://www.youtube.com/watch?v=M0FU3-sCCuM
◇Kumiodori ”Shushin kaneiri”(English Subtitles) 「執心鐘入」
https://www.youtube.com/watch?v=JSU2Q_RLeD0
◆【3/31までの期間限定公開】組踊「二童敵討」(日本語字幕)
https://www.youtube.com/watch?v=anTjng9Pah8
◇Kumiodori ”Nodo Tekiuchi”(English Subtitles) 「二童敵討」
https://www.youtube.com/watch?v=E2fivIP2epE
前々号の組踊に関するご紹介記事を読み返していただけると、
より楽しくご鑑賞できるかもしれません。
【参考:No.23 首里城関連トピックのご案内(2021年1月29日)】
https://res.skr.u-ryukyu.ac.jp/mail_magazine23.html
リンク先の中ごろの、
[3.通し上演がオンライン鑑賞できる組踊コンテンツのご紹介]のセクションで、
「二童敵討」の演出に関する紀要論文などをご紹介しています。
さっそく公開中の2つの演目(日本語字幕)を視聴したのですが、
立方だけでなく、地謡の声と音の響き、
舞踏用の足袋が舞台を擦る音、
「二童敵討」の「七目付(ななみじち)」のような大きな動作の時の衣擦れの音、
見栄を切る際の視線の動きや、
照明が当った衣装に浮かぶ綾、
それらが合わさって臨場感を感じさせるコンテンツでした。
繰り返しになりますが、とても貴重な機会だと思いますので、どうぞお見逃しなく!
さて、「二童敵討」では護佐丸を陥れて滅ぼした逆臣として演じられる阿麻和利(あまわり)ですが、
うるま地域の中高校生たちが演じる
現代版組踊「肝高の阿麻和利(きむたかのあまわり)」では、
圧政から勝連の領民を救い、慕われる王として演じられます。
2つの演目における阿麻和利の人物像の相違も興味深いのですが、
2000年の初演から20年を超えて継続されている
地域文化への理解と新たな文化の創造に向けた取組に、見習うべき点が多くあるように感じています。
□現代版組踊「肝高の阿麻和利」公式ホームページ
□肝高の阿麻和利 舞台のあらすじ(YouTube 肝高の阿麻和利 公式チャンネル)
https://www.youtube.com/watch?v=cg5wwt6uO4A
3分程度であらすじを確認することができます。
□令和2年度の卒業公演(現代版組踊「肝高の阿麻和利」公式ホームページ)
3月26日(金)、27日(土)、28日(日)の3日間で5回の公演が予定されているようです。
※28日(日)の夜の部、千秋楽公演は完売とのことです。
https://www.amawari.com/%E5%85%AC%E6%BC%94%E6%83%85%E5%A0%B1/
お伝えしたい事と技量のアンバランスに苦しんだ第25号でしたが、
一つでもお気持ちに留まるトピックはございましたでしょうか。
3月も中旬に差しかかり、組織に属していらっしゃる皆さまだと、
次年度予算額が明らかになってくる時期かと思います。
悲喜交々な示達内容に、
私と同じように、電卓を叩いては、
やりくりを算段する日々をお過ごしの方もおられるのではないかと思います。
次号以降では、2021年度の学術ネットワークの取組予定について、
やりくりと交渉を経てお披露目が可能となった項目からお伝えしていきたいです。
どうぞ引き続き、お付き合いくださいますようお願いします。
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