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熱帯・亜熱帯感染症の病原性の解明および制御に関する研究
Studies on pathogenesis and immune responses of infectious diseases in the tropics
研究概要
感染症は熱帯・亜熱帯地域を中心に、生命に対する重大な脅威であり、特に病原細菌が原因となる下痢症を始めとする症患群、フラビウイルス(日本脳炎、デングウイルス、ジカウイルス、黄熱ウイルス)等による蚊媒介性症患、結核およびその関連症患への対策が急がれます。
本プロジェクトでは、日本唯一の亜熱帯地域に位置する本学の強みを活かして、病原因子解析とそれに対する宿主側の免疫学的応答の解析、およびこれらに対するワクチンおよび効果的なワクチン補強分子(アジュバント)開発をおこないます。
研究課題(サブテーマ)
(1)病原細菌の病原因子・病態解析と病原因子に対する免疫応答。
(2)フラビウイルス感染症の疫学的解析と免疫応答.
(3)結核菌病原因子による防御免疫応答修飾と次世代BCGワクチンの開発.
(4)細菌毒素に対するワクチン開発および効果的なアジュバント抗原送達法の開発。
(5)感染症に関するグローバルスタンダードによる若手研究者育成の実施。
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図1。研究プロジェクトの概要。病原細菌の病原因子・病態解析、熱帯・亜熱帯ウイルス感染症の疫学的解析、次世代BCGワクチン開発および結核菌に対する免疫応答および細胞内寄生菌の免疫回避機構の解析、細菌毒素に対するワクチン開発、効果的なアジュバント抗原送達法の開発を実施する。さらに各研究者間の共同研究により病原微生物と免疫学の融合的発展を目指す。また、TV会議システム等を用いて感染症に関わる人材を育成するシステムの構築を目指す。プロジェクト終了に際し、シンポジウムを企画する。
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図2。コレラ毒素遺伝子はコレラ菌ゲノムの中のCTXφと呼ばれる領域に存在する。CTXφは外来性のファージであったとされる。生物型クラシカルとエルトールでは構造が異なる。同領域は我々の研究によりさらに複雑な構造を持つ事が解明されつつある。
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